読み上げや音声操作のための iPhone 用ショートカット

目次

1. TTS (Text-to-Speech, テキスト読み上げ機能) が無効な電子書籍を読めるようにする

1冊まるごとOCRをかけるのではなく、表示されたページごとに操作して読み進む。晴眼者が本を読むのとほぼ同じペースで読むことができる。

以下の3種類のうち、1.1は1ページまるごとを休まず読み進むだけなので、流し読みに適している。1.2と1.3はテキストが残るので、勉強、研究、調べものなどに適している。

また、これらのショートカットでは、読み上げ音声として Siri(声2) を指定している。 Kyoko など他の音声にしたり、読み上げの速さを変えたりするには、「ショートカット」アプリを開き、これらのショートカットを編集して音声の設定を変更する必要がある。

1.1. 画面から読み上げ

動作確認 iOS 18.1

TTS無効な電子書籍を読む際、現在表示されているページのスクリーンショットを取り、そこからテキストを抽出し、それを読み上げる。
テキストは残らず、スクリーンショットの画像も破棄される。

準備

「画面から読み上げ」のショートカットを iPhone にダウンロードし、 iPhone の設定>アクセシビリティ>タッチ>背面タップ>ダブルタップまたはトリプルタップ に当てはめると良い。

あるいは、タッチ>AssistiveTouch をオンにして良ければ、その最上位メニューに入れておく。 AssistiveTouch のボタンが文字を隠さないように、ページ面のマージンに入りそうな下端に置いたり、可能であれば待機状態時の不透明度を下げたりすると良い。

使い方

電子書籍を開き、1つのページを開いた状態で、背面タップか AssistiveTouch によって起動する。

読み上げの途中でやめるには、画面上端の中央に出ている「ボタン」をタップ(Voice Over では選択してダブルタップまたはスプリットタップ)。

ホームボタンのある機種で、このショートカットを Siri で呼び出すのはお勧めしない。なぜなら、 Siri が応答するときに現れる虹色の丸がページの文字を隠す恐れがあるから。

1.2. 画面から文字をメモ

動作確認 iOS 18.1

TTS無効な電子書籍を読む際、現在表示されているページのスクリーンショットを取り、そこからテキストを抽出し、それをメモとして記録し、読み上げもする。
テキストを iPhone や Mac でじっくり読み返したり、テキスト内の語句について検索したりすることを想定している。スクリーンショットの画像は破棄される。

準備

iPhone の「メモ」アプリで、「図書」というフォルダを作っておく。抽出したテキストはその中に1件のメモとして保存される。各ページの1行目が各メモのタイトルになる。

「画面から文字をメモ」のショートカットを iPhone にダウンロードし、 iPhone の設定>アクセシビリティ>タッチ>背面タップ>ダブルタップまたはトリプルタップ に当てはめると良い。

あるいは、タッチ>AssistiveTouch をオンにして良ければ、その最上位メニューに入れておく。 AssistiveTouch のボタンが文字を隠さないように、ページ面のマージンに入りそうな下端に置いたり、可能であれば待機状態時の不透明度を下げたりすると良い。

使い方

電子書籍を開き、1つのページを開いた状態で、背面タップか AssistiveTouch によって起動する。

読み上げの途中でやめるには、画面上端の中央に出ている「ボタン」をタップ(Voice Over では選択してダブルタップまたはスプリットタップ)。読み上げの途中でやめてもテキストはすでにメモに保存されているはず。

ホームボタンのある機種で、このショートカットを Siri で呼び出すのはお勧めしない。なぜなら、 Siri が応答するときに現れる虹色の丸がページの文字を隠す恐れがあるから。

1.3. 画面から文字をメール

動作確認 iOS 18.1

TTS無効な電子書籍を読む際、現在表示されているページのスクリーンショットを取り、そこからテキストを抽出し、それをメール本文として自分に送信し、読み上げもする。
パソコンのメールで受け取ったテキストをじっくり読み返したり、テキスト内の語句について検索したりすることを想定している。スクリーンショットの画像は破棄される。

準備

このショートカットはテンプレートであり、使用者が自分のメールアドレスをショートカット内に書き込むことによって完成する。

「画面から文字をメール」のショートカットを iPhone にダウンロードし、「ショートカット」アプリで「画面から文字をメール」ショートカットの右上の3点マークを開いて編集画面に入る。
「宛先」欄に自分が受け取りたいメールアドレスを記入。
さらに「という件名で送信」のあとにある>のマークを開き、送信元欄の「毎回尋ねる」という変数を消去し、自分の iPhone のメールアドレスを選択する。これで編集完了。

このショートカットを iPhone の設定>アクセシビリティ>タッチ>背面タップ>ダブルタップまたはトリプルタップ に当てはめると良い。

あるいは、タッチ>AssistiveTouch をオンにして良ければ、その最上位メニューに入れておく。 AssistiveTouch のボタンが文字を隠さないように、ページ面のマージンに入りそうな下端に置いたり、可能であれば待機状態時の不透明度を下げたりすると良い。

使い方

電子書籍を開き、1つのページを開いた状態で、背面タップか AssistiveTouch によって起動する。

読み上げの途中でやめるには、画面上端の中央に出ている「ボタン」をタップ(Voice Over では選択してダブルタップまたはスプリットタップ)。読み上げの途中でやめてもテキストはすでにメール送信されているはず。

ホームボタンのある機種で、このショートカットを Siri で呼び出すのはお勧めしない。なぜなら、 Siri が応答するときに現れる虹色の丸がページの文字を隠す恐れがあるから。

2. 図表や写真等から情報を得る

2.1. スクショ共有

動作確認 iOS 18.1

現在表示されている電子書籍のページのスクリーンショットを取って Be My Eyes を通して OpenAI の GPT-4 に解析させ 、ページ内の図表や写真についての説明を得ることを想定しているが、共有先を選ぶのは毎回手動。

このショートカットを VoiceOver で LINEマンガのタテヨミ作品を読むために利用するには、追加の設定が必要。詳細はこのリンク先ページを参照。

準備

iPhone に Be My Eyes をインストールし、「視覚補助が必要」なユーザーとして登録しておく。

「スクショ共有」のショートカットを iPhone にダウンロードし、 iPhone の設定>アクセシビリティ>タッチ>背面タップ>ダブルタップまたはトリプルタップ に当てはめると良い。

あるいは、タッチ>AssistiveTouch をオンにして良ければ、その最上位メニューに入れておく。必要な部分を AssistiveTouch のボタンが隠さないように、ページ面のマージンに入りそうな下端に置いたり、可能であれば待機状態時の不透明度を下げたりすると良い。

使い方

電子書籍を開き、1つのページを開いた状態で、背面タップか AssistiveTouch によって起動する。

共有先を選ぶ画面が出る。最初に起動したとき、共有先を選ぶ画面の一番下の「アクションを編集」を開き、「ビーマイアイズで解析する」をよく使う項目の最上位に入れておくと次回以降の操作が楽になる。

共有先として「ビーマイアイズで解析する」を開く。すると解析が始まり、しばらく待つと解析結果の文章が出てくる。

この画面にはメッセージを書き込むテキストフィールドが有り、そこにさらに質問を書いて送信すると、また考えて答えてくれる。

やめるにはホーム画面に戻る。

ホームボタンのある機種で、このショートカットを Siri で呼び出すのはお勧めしない。なぜなら、 Siri が応答するときに現れる虹色の丸がページの下部を隠してしまうから。

2.2. 写真を共有

動作確認 iOS 18.1

写真アプリや共有ボタンを操作せずに、写真フォルダから直接写真を1枚選んで Be My Eyes を通して OpenAI の GPT-4 に解析させ 、文章による説明を得ることを想定しているが、共有先を選ぶのは毎回手動。

このショートカットは、写真アプリや共有ボタンの操作が苦手な人が、自分で撮った写真や周囲の人にもらった写真などの説明を得ることにも使える。

また、共有先を自分宛てのパソコン用メールにすれば、共有ボタンを探す手間を省いて、 iPhone で撮った身分証明書等をパソコンに送ることができる。それをパソコン上で会社や団体あてのメールなどに添付して本文を書いて送るなどの用事を済ませることができる。

準備

iPhone に Be My Eyes をインストールし、「視覚補助が必要」なユーザーとして登録しておく。

「写真を共有」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置いたり、タッチ>AssistiveTouch をオンにして良ければ、その最上位メニューに入れておくなどの工夫をする。

使い方

Siri に「写真を共有」と言うか、アイコンなどから起動する。

写真を選択する画面になる。並び方は、左上が最新の写真、そこから右へ、下の行へと、より古い写真になる。

1枚選んでタップ(Voice Over ではダブルタップまたはスプリットタップ)。

共有先を選ぶ画面が出る。最初に起動したとき、共有先を選ぶ画面の一番下の「アクションを編集」を開き、「ビーマイアイズで解析する」をよく使う項目の最上位に入れておくと次回以降の操作が楽になる。

共有先として「ビーマイアイズで解析する」を開く。すると解析が始まり、しばらく待つと解析結果の文章が出てくる。

この画面にはメッセージを書き込むテキストフィールドが有り、そこにさらに質問を書いて送信すると、また考えて答えてくれる。

やめるにはホーム画面に戻る。

2.3. 図表を説明して

動作確認 iOS 26.1

紙面の図表の説明に Be My Eyes を使う。

ショートカット内で「この中に図や写真やイラストや表があれば、それを詳しく説明してください。文字が含まれていれば、それを正確に読んでください。」というプロンプトを Be My Eyes に渡している。目的に応じてプロンプトを変更すると良い。

読み間違いの可能性はある。

準備

iPhone に Be My Eyes をインストールし、「視覚補助が必要」なユーザーとして登録しておく。

「図表を説明して」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

使い方

iPhone のカメラを図表の有りそうな紙面に向ける。よむん台やアイアイサポーター2のような台を使うと正確にカメラを向けやすい。

Siri に「図表を説明して」と言うか、アイコンなどから起動する。自動的に撮影して説明する。

3. Gemini を使いやすくする

3.0. Gemini を出しやすくする(旧情報、削除済)

iOS 用の Gemini アプリがリリースされたので、この項目は不要になり、削除した。

3.1. Gemini マイクを音声だけで使う(2026-05-14 内容更新)

動作確認 iOS 26.4.2

Gemini アプリの中の Gemini マイクの機能は、当初、使用者の音声が途切れると自動的に文字起こし・送信され、回答が自動的に音声で読み上げられる仕様になっていた。しかし2026年3月頃のアップデートで、マイクの停止や送信が手動になり、ジェスチャーの不得手な人が使えない仕様に変わった。

もっとも Android ユーザーは従来どおり簡単に Gemini を利用できる。電源ボタンの長押しやホームボタンの長押し、その他、機種独自のボタンなどの操作や、「ヘイ、グーグル」などの呼びかけによって、使用者の音声の自動文字起こし送信ができ、 Gemini の回答が自動的に読み上げられる。

それに対して iPhone ユーザーにとっては、アプリやショートカットの範囲内では対処できない問題となる。 Gemini Live で代替する案がよく出されるが、 Gemini Live の返事はテキストプロンプトに対する回答に比べて詳細ではないし、終了させる方法が自動ではない点も、ジェスチャーの不得手な人にとって新たな困難となる。

以上の難点に対処する現実的な方法として、 iPhone の音声コントロール機能を使うことを提案する。具体的には以下のようにする。

準備

以下で作成したコマンド内では、 VoiceOver ではないジェスチャーを登録したが、そのまま VoiceOver をオンに切り替えても正常に動作した。

  1. ショートカットアプリのオートメーションを2つ作成する。
    1. オートメーションの画面で右上の+をタップ。「アプリ」をタップ。アプリの「選択」ではGeminiを選択。「開いている」だけを選択(「閉じている」は選択しない)。「すぐに実行」を選択。次へ。「新規ショートカットを作成」(Voice Over オンのときはダブルタップ長押しでアクティベート可能)、アクションを検索で、「音声コントロールを設定」を選択。「オン」に「変更」というアクションにして完了。
    2. 同様にして、Geminiが「閉じている」ときに「音声コントロールをオフに変更」するオートメーションも作成。
  2. iPhone の「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の「音声コントロール」の中の「コマンド」の中の「カスタム」の中の「新規コマンドを作成」を選択し、以下の3種類のコマンドを作成する。
    1. 「どうぞ。」
      という語句で作成。最後の句点を入れると4文字になって、コマンドとしての条件を満たすらしい。この言葉を選んだのはトランシーバーでの会話になぞらえているため。
      アクションはカスタムジェスチャーで、画面右下の「質問を送信」ボタンの位置あたりをタップするジェスチャーを登録。作成する際に「コントロールを非表示」をタップすると、 Gemini の送信ボタンの位置あたりをタップできるようになる。10秒待つとコントロールが再表示されるので、その中の「中止」をタップ。右上の「保存」をタップ。
      アプリの欄は Gemini を選択。
      完成したら「保存」をタップ。 Gemini アプリを起動して実際に使ってみて、登録したタップ位置がずれていたら、編集してカスタムジェスチャーを作り直す。
    2. 「教えてください」
      あらかじめ Gemini マイクを開くショートカットを作っておき、そのショートカット名と同じ語句で作成。ここでは一例として「教えてください」とする。
      アクションはカスタムジェスチャーで、画面右下のすぐ左、「マイク」ボタンの位置あたりをタップするジェスチャーを登録。
      アプリの欄は Gemini を選択。
    3. 「終わりにしてください」
      「質問を送信」ボタンと 「Gemini Live」ボタンが同じ位置にあるので、マイクが開いていないときに「どうぞ」と言ってしまうと、間違えて Gemini Live を起動する可能性がある。Gemini Live 中に「Hey Siri」は効かないので、手を使わずに Gemini Live を終わらせるのは難しい。その場合でも終了できるようにするために、「終わりにしてください」などの語句でコマンドを作成。(音声コントロールがオンである間は「ホーム画面に移動」と言っても同じ効果があるが、それを正確に言えない場合のためのカスタムコマンド。)
      1. iPhone の「設定」の中の「アプリ」の「Gemini」の「ライブアクテビティ」の中で「ライブアクティビティを許可」の項目をオフにしておく(ホーム画面に戻れば Gemini Live が終わるようにするため)。
      2. ショートカットアプリで「ホーム画面へ移動」のショートカットを作っておく。
      3. 作成するコマンドのアクションは「ショートカットの実行」で「ホーム画面へ移動」を選択。
        アプリの欄は Gemini を選択。

使い方

  1. 「教えてください」などの名前で作成してあるショートカットで Gemini マイクを開く(「ヘイ Siri 教えてください」など)。オートメーションによって音声コントロールがオンになる。
  2. 質問をしてから、最後に「どうぞ。」と言うと、質問が送信されて、 Gemini の回答が読み上げられる。
  3. Geminiが回答している途中でも後でも、また「教えてください」と言うと、マイクが起動するので、同じ文脈の中で質問を重ねることができる。
  4. 「終わりにしてください」と言えば、ホーム画面に移動し、Gemini が閉じるので、オートメーションによって音声コントロールはオフになる。
  5. マイクが開いていないときに間違えて「どうぞ。」と言ってしまうと、 Gemini Live が起動してしまう。画面が見えなくても、回答が馴れ馴れしい口調になったり、相槌を打つと回答が一時停止するなどの変化があれば、 Gemini Live になっていることが疑われる。その場合でも慌てずに「終わりにしてください」と言えば終わりになり、最初からやり直せる。

4. NHKラジオ らじるらじるのライブ配信を出しやすくする

NHKラジオ らじるらじるのアプリでは、再生ボタンの背景に番組紹介の画像が重なっているため、ロービジョンで VoiceOver を使わない場合に、ライブ配信の再生ボタンを操作しにくい。

NHKらじるらじるのアプリを直接操作せずに、NHKラジオ第1、NHKラジオ第2、NHK FM のライブ配信をすぐに聞けるようにする。

4.1. ラジオ第一放送

動作確認 iOS 18.1

NHKらじるらじるのアプリの中の、NHKラジオ第1放送のライブ配信を開始する。

準備

iPhone に NHKラジオ らじるらじる をインストールし、通知許可・不許可の選択や利用規約への同意をしておく。

「ラジオ第一放送」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置くなどの工夫をする。

使い方

Siri に「ラジオ第一放送」と言うか、アイコンなどから起動する。 初めて起動したときは、NHKラジオを開く許可を求められるので、許可する。

止め方は他のメディア停止方法と同じ。ロック画面の再生停止ボタンを使う、Siriに「止めて」「ストップ」などと言う、VoiceOverであれば二本指ダブルタップなど。

4.2. ラジオ第二放送(旧情報、削除済)

第二放送自体が消滅したのでこの項目を削除した。

4.3. ラジオFM放送

動作確認 iOS 18.1

NHKらじるらじるのアプリの中の、NHKラジオFM放送のライブ配信を開始する。

準備

iPhone に NHKラジオ らじるらじる をインストールし、通知許可・不許可の選択や利用規約への同意をしておく。

「ラジオFM放送」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置くなどの工夫をする。

使い方

Siri に「ラジオFM放送」と言うか、アイコンなどから起動する。 初めて起動したときは、NHKラジオを開く許可を求められるので、許可する。

止め方は他のメディア停止方法と同じ。ロック画面の再生停止ボタンを使う、Siriに「止めて」「ストップ」などと言う、VoiceOverであれば二本指ダブルタップなど。

4.4. 一時停止

動作確認 iOS 18.1

Siri に「止めて」「ストップ」などが伝わりにくい場合にこのショートカットを使う。機能はメディアの再生を一時停止するだけ。

準備

「一時停止」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

使い方

Siri に「一時停止」と言う。

4.5. 再開して

動作確認 iOS 18.1

Siri に「再開」などが伝わりにくい場合にこのショートカットを使う。機能は、一時停止しているメディアの再生を再開するだけ。

準備

「再開して」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

音声出力を外部機器にする場合は、「ショートカット」アプリで「再開して」ショートカットの右上の3点マークを開いて編集画面に入り、 「iPhone」が入っている欄で他のデバイスに置き換えてから編集を完了する。

使い方

Siri に「再開して」と言う。

5. 紙などの表面の文字を読む

iPhone のカメラを使って紙などの表面の文字を読み取るアプリはいくつかあるが、機能が多すぎて使いにくいことがある。

以下のショートカットは、iPhone にデフォルトで備わっている OCR 機能を利用しており、電話をかける機能以外はオフラインや機内モードでも利用可能。 横書きはもちろん、縦書きでも正しい順序で読み取る。

紙などの表面にカメラを向けて Siri に頼めば、文字を読み上げる。 さらに、必要に応じて読み取った文字をメモに保存したり、読み取った電話番号に電話をかけたり、その電話番号を連絡先に登録したりできる。

よむん台やアイアイサポーター2のような器具と組み合わせて使うと、読みたいところにカメラを向けるという動作も簡単になる。特に「5.3. 本を読んで」「5.4. 本を読んで保存」を利用する際にはこのような台が必須と考えて良い。

「5.1. この紙を読んで」と「5.2. 電話番号を読んで」を併用すると、紙の書類を読んだ上で、必要に応じてその中に書かれた電話番号に電話をかけるという行動が簡単になる。

注意
ショートカットの音声が VoiceOver の音声とかぶるのを防ぐため、数秒の待機時間を取っている部分がある。 VoiceOver を使わない人は、ショートカットを編集して不要な待機を削除すると少し動作が速くなる。

5.1. 紙を読んで

動作確認 iOS 18.5

読みたい紙などの表面に iPhone のカメラを向けてから Siri に頼むと、自動的に撮影して読み上げる。 撮影した写真自体は保存されない。

紙の上下の向きを気にする必要はなく、逆さまでも横転でも文字を読み取れる。 紙の縁を認識する機能は無く、カメラに写っている範囲の文字を読み取る。

準備

新規集中モードとして「停止」という名前の集中モードを作成する。中身は空っぽで良い。これは、紙を読むショートカットの切り替えスイッチとして働く。
つまり、各ショートカットから集中モードの状態を参照し、それが「停止」という名前の状態である時にショートカットの動作を中断する仕組みを作る。

「止めて」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

このショートカットの編集を開き、2つのアクションの中に現れている集中モードの「停止」の部分にチェックが入っていることを確認する。
「止めて」という言葉は本来の Siri への命令であるメディア一時停止とかぶるので、このショートカット内にはメディア一時停止のアクションも含めてある。

読み上げ後に、読み取ったテキストをメモに保存するかどうかを毎回尋ねてくるショートカットと、いちいち聞かずにメモに保存しないで終わるショートカットの2種類を作成した。どちらか好きな方をダウンロードする。ダウンロード後に名前を適宜変更して使うと良い。

「紙を読んでメモに保存」のショートカット

または

「紙を読んで保存しない」のショートカット

を iPhone にダウンロードする。
これらのショートカットでも編集を開き、2つのアクションの中に現れている集中モードの「停止」の部分にチェックが入っていることを確認する。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置くなどの工夫をする。

使い方

読みたい紙などの表面に iPhone のカメラを向けた状態で、 Siri に「紙を読んでメモに保存」「紙を読んで保存しない」あるいは自分で変更したショートカット名を言うか、アイコンなどから起動する。 初めて起動したときは、カメラやマイク、メモへのアクセス許可を求められるので、許可する。

文章が長い場合は、途中で続きを読むかどうか聞かれる。 「はい」と答えると続きを読む。それ以外の場合は以降の読み上げを省略する。

続きを読ませたがやはり途中で切りたい場合は、Siri に「止めて」と言う。すると、今読んでいる行を行末まで読んでから中断する。

メモに保存する方のショートカットを使う場合は、内容のテキストをメモに保存するかどうか聞かれる。 「はい」と答えると、読み上げの1行目をタイトルとしてメモに保存される。それ以外の場合は破棄される。

5.2. 電話番号を読んで

動作確認 iOS 18.5

電話番号が書かれた紙などの表面に iPhone のカメラを向けてから Siri に頼むと、自動的に撮影して電話番号だけを読み上げ、その番号に電話するか選択できる。 電話しない選択をした場合、その番号を新規連絡先として登録するか選択できる。

複数の電話番号が認識された場合は、その件数だけ番号読み上げや選択を繰り返す。

撮影した写真自体は保存されない。

紙の上下の向きを気にする必要はなく、逆さまでも横転でも文字を読み取れる。 紙の縁を認識する機能は無く、カメラに写っている範囲の文字を読み取る。

このショートカットには以下の欠点がある。

準備

「電話番号を読んで」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置くなどの工夫をする。

使い方

読みたい紙などの表面に iPhone のカメラを向けた状態で、 Siri に「電話番号を読んで」と言うか、アイコンなどから起動する。 初めて起動したときは、カメラやマイク、電話、連絡先へのアクセス許可を求められるので、許可する。

電話番号を1つ読み上げた後に、その番号に電話するかどうか聞かれる。

注意
機内モードのときには、電話をかける選択をしても電話がかからないが、電話番号登録にも進まずにショートカットの動作が停止する。

5.3. 本を読んで

動作確認 iOS 26.1

iPhoneのカメラを書物の紙面に向けて固定し、読み上げさせる。

読み終わったら指示が出るので、ページをめくって「次」と言うと、新たにそのページを読み上げる。

これを繰り返して本を読み進むが、何も言わなければ読み取りを終了する。

準備

「本を読んで」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置くなどの工夫をする。

使い方

よむん台やアイアイサポーター2のような台を使って、iPhone のカメラが書物の紙面に向くように固定する。

Siri に「本を読んで」と言うか、アイコンなどから起動する。

見える範囲を読み終わると「ページをめくってから、次と言ってください」と聞こえるので、それに従う。

読書をやめるときは、何も言わないか「次」以外のことを言えば、自動的に「読み取り終了」となる。

注意
VoiceOverの音声が読書音声の邪魔になる場合は、3本指ダブルタップでVoiceOverの声を止めておくと良い。
このショートカットは内部で自己参照をしているので、ショートカット名を「本を読んで」以外に変更する場合は、このショートカットの編集をして、下から4行目に記入されているショートカット名も変更する必要がある。

5.4. 本を読んで保存

動作確認 iOS 26.1

「5.3. 本を読んで」と同じことをするが、さらに読み取った文字列を iCloud Drive にテキストファイルとして保存する。

テキストファイルは iCloud Drive にあるので、 iPhone 上で読めるだけでなく、パソコンからも利用できる。

書物を後で読み返したり、勉強や研究に使ったりするのに適している。

準備

「本を読んで保存」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できるが、他にも自分で起動しやすい方法を使えるように、アイコンをホーム画面に置くなどの工夫をする。

使い方

使い方は「5.3. 本を読んで」と同じ。

読み取った文字列は iCloud Drive のダウンロードフォルダ内に、テキストファイル book1.txt として保存される。

続けて読んだページの文字列も book1.txt 内に追記されていく。

このショートカットを終了した後、再度このショートカットを使った場合も、 book1.txt 内に追記されていく。

そのため、ある程度のまとまりを読んだ後、「ファイル」アプリなどで book1.txt のファイル名を他の名前に変更しておくと良い。

そうすると次にこのショートカットを起動した時、新たに book1.txt が作られて、それ以降に読み取った文字列が記入されていく。

注意
VoiceOverの音声が読書音声の邪魔になる場合は、3本指ダブルタップでVoiceOverの声を止めておくと良い。
このショートカットは内部で自己参照をしているので、ショートカット名を「本を読んで保存」以外に変更する場合は、このショートカットの編集をして、下から4行目に記入されているショートカット名も変更する必要がある。

6. 音声による操作で電話番号を連絡先に登録する

Siri には連絡先を登録する機能がないので、 iPhone のキーボードが見えにくい人や、VoiceOverでのキーボード操作が苦手な人にとって、連絡先を登録することは非常に難しい。

以下のショートカットを使えば、キーボードを使わずに、音声による操作だけで電話番号を連絡先に登録することができる。 ただし、姓名欄のつづりの間違いは許容しなければならない。

注意
ショートカットの音声が VoiceOver の音声とかぶるのを防ぐため、数秒の待機時間を取っている部分がある。 VoiceOver を使わない人は、ショートカットを編集して不要な待機を削除すると少し動作が速くなる。

6.1. 電話番号を登録して

動作確認 iOS 18.5

このショートカットを起動すると、電話番号、苗字、名前を聞かれるので、それぞれに答えていけば新規連絡先として登録される。

準備

「電話番号を登録して」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できる。

使い方

Siri に「電話番号を登録して」と言う。

電話番号、苗字、名前を聞かれるので、それぞれに回答する。

最後に登録するかどうか確認される。

6.2. さっきの電話番号を登録して

動作確認 iOS 18.5

このショートカットを起動すると、直近の発着信記録のスクリーンショットを取り、そこに未登録の電話番号があれば、それを新規連絡先として登録できる。

スクリーンショット自体は保存されない。

準備

「さっきの電話番号を登録して」のショートカットを iPhone にダウンロードする。

Siri で起動できる。

使い方

Siri に「さっきの電話番号を登録して」と言う。

電話番号について確認があり、「はい」と答えると、苗字、名前を聞かれるので、それぞれに回答する。

最後に登録するかどうか確認される。